「スポンジワイプ」とは?水回りに便利な活用法や、森との共生につながるサステナブルな魅力を解説
2021/10/11 (更新日:2024/09/30)
高い吸水性と速乾性を兼ね備えた「スポンジワイプ」。水に濡らすとやわらかいスポンジ状になり、布巾はもちろん、多彩な活用術があり水回りで大活躍するアイテムです。
そんなスポンジワイプは、セルロースという木の端材から採れる繊維素とコットンから作られています。100%の天然素材でできているため、微生物により分解される生分解性を持ち、土に戻すことができる環境に優しい素材です。
今回は、そんなスポンジワイプを使用するうえでのメリット・デメリット、さらに地球環境にもたらす影響について紹介していきます。
1.実は歴史が長い素材。スポンジワイプの特徴
世界各地で愛用者が多いスポンジワイプ。その特徴や使い方はどのようなものなのでしょうか。概要を見ていきましょう。
エコ大国スウェーデンより生まれた、100%天然素材のスポンジ布巾
スポンジワイプは100%天然素材で作られるスポンジタイプの布巾です。原料は木材の切れ端から採れる繊維素「セルロース」とコットン。いずれは土に還ることができる、循環型の素材です。
最初に開発されたのは1949年、エコに対する意識が高いことで知られるスウェーデンで生まれました。以来、発祥の地であるスウェーデンはもちろん、ドイツなど北ヨーロッパ諸国では70年以上も愛され続けています。
吸水性と速乾性が高く、カットしやすい材質で用途多彩
使用前は段ボールのように硬いスポンジワイプ。水に濡らしてフワフワに膨らませることで、布巾同様に使えます。スポンジワイプには気孔が無数にあり、そのことによって水分を瞬時に吸い取ってホールドし、絞れば水分をしっかりリリースして早く乾くのが特徴。しかも破れづらく、繰り返し長く使うこともできるのです。
用途はキッチン用品をはじめ、各種のお手入れグッズなどに。ハサミで簡単にカットして使えるのでインテリア雑貨にもなるなど応用しやすい素材です。
このように使い方が簡単なうえに、サステナブルな素材であることが、スポンジワイプが世界各地で愛されている大きな理由。では、さらに詳しく見ていきましょう。
2.スポンジワイプの生産工程とサステナブルなポイント
2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」。スポンジワイプは次のような特性を持つことから、SDGsに貢献できる素材として期待されています。
森林資源を有効活用できるエコ素材、セルロースが原料
スポンジワイプの原料は、天然素材のセルロースとコットン。なかでもセルロースは製造工程で木材の切れ端から採れる繊維素で、エコ素材のひとつです。
セルロースが「エコ素材」とされるのは、古紙や間伐材などからも取り出すことができるから。古紙のリサイクルや森林資源の有効活用ができ、必要以上に木を伐採せずに済むため、持続可能な森林再生につなげることができます。昔から紙などの原料として利用されてきたセルロースですが、SDGsにより、ますます注目を集めているのです。
繰り返し使えるサステナブルな素材。廃棄物削減に貢献
しっかり絞れる、何度も使える、洗濯機で洗える、という耐久性を持つスポンジワイプ。耐久性の秘密は、製造工程でセルロースにコットンを加え、生地の強度を上げているから。繰り返し使えるので、使い捨て布巾やペーパーナプキンの代替品とすれば、廃棄物を削減できてSDGsへの貢献につながります。
生分解で土に還る循環型の素材
スポンジワイプは、24週間以内に生分解される素材です。生分解とは「土に還る」と表現されるもの。土や水に混ぜ込むと微生物によって分解され、最後には高分子化合物から無機物になっていくことを指します。
スポンジワイプは100%天然素材でできているため、使い終えたあとは土に還ります。土となったスポンジワイプは養分となり、木を育み、そして次なるスポンジワイプの源となる。このようなエシカルな循環が行われていきます。
3.スポンジワイプのメリット・デメリットとは?
サステナブルな魅力にあふれるスポンジワイプですが、注意点もあります。実際にノベルティや販促品、製品にスポンジワイプを利用する際に、おさえておきたいメリット、デメリットについて見てみましょう。
水回りで大活躍! メリットはお手入れも簡単で衛生的
一番のメリットは、やはり吸水性と速乾性の高さでしょう。水気をよく吸い、絞ればサッと水気を切ることができるので、キッチンやバスルームなど水回りの雑貨やお手入れグッズの素材に最適。毛羽立たないのも魅力で、カトラリーやタンブラーを拭いても拭き跡や繊維が残らず快適に使えます。
熱湯消毒ができ、洗濯機で洗えるので、お手入れは簡単。さらに、速乾性が高いことで雑菌が繁殖しにくいという点でも衛生的に使えます。
スポンジワイプのメリット
- 吸水性と速乾性が高く、水回りのお手入れグッズとして最適
- 毛羽立たないので、吹き跡や繊維が残らずに水をふき取ることができる
- 熱湯消毒と洗濯が可能。さらに速乾性が高く雑菌が繁殖しにくいことから衛生面も安心
乾燥時の硬さとコストの高さがデメリットに
スポンジワイプは使用時には一度水で全体を濡らしてやわらかくする必要があるので、水がない環境では使いづらいことがあります。また、乾かすと硬い段ボールのような質感になり、シワシワになったり変形したりすることも。畳んで収納することが難しいのも把握しておきたいポイントです。
コスト面では、安価な素材ではないため、ノベルティの素材などに採用すると原価が高く感じられるかもしれません。しかし、ユニークな素材であることから定番ノベルティのマンネリ化を防げるというメリットにもつながります。
4.スポンジワイプにぴったりなおすすめグッズ
使い方としては、スポンジワイプは家事周りのグッズ素材にとくにおすすめです。ほかにも吸水性や速乾性、はさみで切れる手軽さなどを生かして、インテリア雑貨から掃除用具まで、アイデア次第で用途が広がります。
スポンジワイプのおすすめグッズ
- 水切りマット、食器用布巾など水気をとるキッチン布巾
- まな板の滑り止めなどのクッキング補助グッズ
- おしぼり、ランチョンマット、コースターなどのテーブルウェア
- 鉢植えの下敷きなどのインテリア雑貨
- エコバッグ
- バスルーム用の布巾などの掃除グッズ
- 雨具を拭く布巾、窓の結露取りなど、雨にまつわるお手入れ用具
5.世界各地で愛されるスポンジワイプ。多彩な活用術でSDGsに貢献
100%天然素材で作られ、使用後は生分解ができるスポンジワイプ。サステナブルな素材である上に、使い勝手も抜群。キッチン用品や掃除用具に使いやすいなど、暮らしになじみやすい特性を持つことも、世界各地で愛され続けている理由と言えるでしょう。
SDGsの達成をめざす社会のなかで、こうしたスポンジワイプをはじめ、サステナブルな素材はますます注目を集めています。アイグッズでも、蓄積してきたサステナブル素材の活用ノウハウを生かし、企画から製品の生産まで、SDGsへ貢献するさまざまな企業活動をサポートしています。
次回のノベルティや販促品の企画、製品企画の際には、サステナブル素材の導入を検討してみてはいかがでしょうか。暮らしを豊かにしながら、SDGsに貢献するアイテムがきっと生まれるはずです。
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