バンブーファイバーとは?竹由来の素材のメリット・デメリットと活用の重要性
2024/10/01
バンブーファイバーは、食器やマグ・タンブラーなどの生活雑貨への活用が広まりつつある素材です。とはいえ、最近注目され始めた新素材のため、何が良いのかよくご存知ない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、バンブーファイバーについて、メリット・デメリットや利用が求められる理由も踏まえて分かりやすくご説明します。プラスチックからの脱却を図り、SDGsへの貢献度をアピールしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
1.バンブーファイバーとは?
はじめに、バンブーファイバーの特徴を確認していきましょう。あわせて、竹素材との違いやバンブーファイバーから作られるグッズの種類もご紹介します。
バンブーファイバーの特徴
バンブーファイバーとは、竹の繊維を粉砕し、樹脂で固め直して作られた再生素材です。竹の間伐材(林内密度を調整し植物の成長を促すために間引かれた木材のこと)の有効活用であり、合成素材の使用量が少ないサステナブルな新素材として注目されています。
なお、プラスチックに似た硬質な素材のほか、竹繊維を配合した布・生地もバンブーファイバーの一種です。竹繊維が使われた布は、シルクに似た滑らかな質感があるほか、通気性・吸水性にも優れます。
バンブーファイバーと竹素材の違い
竹素材は、竹そのもののリサイクルです。一方バンブーファイバーとは、竹の繊維をアップサイクルした素材を指します。
竹素材は、自然そのままのナチュラルで特別感のある雰囲気が魅力であり、製造工程もよりサステナブルです。
対してバンブーファイバーは、布素材にも加工できるため、竹素材と比べ汎用性が高いといえます。また、竹素材よりリーズナブルであり、大量生産に向いているのもバンブーファイバーです。
竹素材についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご一読ください。
関連記事>>「竹」素材はなぜエコ?脱プラスチックに対応するグッズでSDGsを実現
バンブーファイバーが使用されるグッズ
バンブーファイバーが使われている代表的なグッズといえば、お皿・フォーク・スプーンなどの食器やカトラリー類です。また、マグカップやタンブラー、ボトルなど、ドリンクを入れる容器やランチボックスにもよく用いられます。
バンブーファイバーは非常に軽くて耐久性も高いことから、お子さま向けの食器やアウトドアグッズに最適。バンブーファイバーが使われた布地はひんやりとした手触りになるため、夏季用の接触冷感グッズとしてもおすすめです。
さらに近年は、SDGs活動の影響で衛生用品やタオル・スポンジ、巾着・ポーチ類の素材・生地として、ホテル・旅館の備品制作にも活用され始めました。このように、サステナブルなバンブーファイバーは、アイデア次第で幅広いアイテムの素材に代用できる可能性を秘めています。
バンブーファイバーなどの天然素材のアメニティの種類をより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
関連記事>>導入ホテル続々!天然素材のアメニティはどんな種類がある?事例を交えてご紹介
2.バンブーファイバーの5つのメリット
企業の生産活動にバンブーファイバーを取り入れるべき理由は、次の5つのメリットがあるためです。
土壌に与える負荷が少ない
竹を原料とするバンブーファイバーは、製造時の環境負荷が抑えられる素材です。竹は成長スピードが最も速い植物であり、個体差はあるものの1日に1m以上伸びることも多く、3年もあれば成木になります。ゆえに、栽培時に使用する化学肥料・農薬・除草剤などの量が減るため、土壌に与える負荷が最小限です。
大気汚染・海洋汚染の防止に貢献できる
バンブーファイバーは、プラスチックとは異なり製造時に石油を使わないため、CO2などの温室効果ガスの排出量が減らせます。また廃棄の際、燃焼させてもダイオキシンなどの有害物質が発生しません。
さらに埋めると土壌の微生物から分解されて土に還ることから、従来のごみとは異なる捨て方が実現します。プラスチック製品の廃棄量が減れば、海の汚染の原因となる海洋ゴミの削減にも貢献できるでしょう。
安全性が高い
天然の木の繊維と樹脂でできたバンブーファイバーは、化学的な合成素材と比べ安全な素材です。竹繊維は食品加工にも用いられるほど安全性が高いため、乳幼児向けの食器・カトラリーの材料にも安心して取り入れられます。
デザインの幅が広い
バンブーファイバーと一口にいっても、その質感や風合いはさまざまです。無地から柄物まで幅広い素材が揃っているうえ、カラーリングも豊富。そのままデザインに活かすだけでも、自然の温かみを感じるナチュラルなグッズになります。文字やイラストのプリントにも対応しているため、ロゴや文字入れ・名入れを施したオリジナルグッズ制作にもおすすめです。
価格がリーズナブル
バンブーファイバーはエコで丈夫にもかかわらず、プラスチックと同様に安価で仕入れられるリーズナブルさが大きな魅力です。グッズやノベルティ、アメニティの製造コストが抑えられるため、手に取りやすい価格でお客様へ提供できます。
メリットまとめ
- 土壌に与える負荷が少ない
- 大気汚染・海洋汚染の防止に貢献できる
- 安全性が高い
- デザインの幅が広い
- 価格がリーズナブル
3.バンブーファイバーのデメリット
一方で、バンブーファイバーにはデメリットもいくつかあります。バンブーファイバーは急激な温度変化に弱い点に注意しなければなりません。耐熱温度が低く、電子レンジの使用は不可です。
防寒性もあまり高くないため、冷凍庫は基本的に使用できません。冷蔵庫での保管も、劣化を早める原因になるため、避けるほうがよいことを明示しておきましょう。
また、バンブーファイバーは、素材の製造工程で樹脂の中に小さな異物や黒点などが入ります。独特の風合いともいえますが、意図的にコントロールできませんので、消費者の誤解を防ぐには取り扱い説明書などでの注意書きが必要です。
4.現代におけるバンブーファイバー活用の重要性
現在、バンブーファイバー素材の活用が推奨されています。なぜ重要視されているのかを、以下2つの観点から読み解いていきましょう。
- 竹害問題の改正
- 脱プラスチックの推進
竹害問題の解消
現在、竹の消費量の減少に伴い、放置竹林による「竹害」が深刻化しています。
竹は、古くから日本人の暮らしに活かされてきた素材です。しかし、プラスチックなど一見すると利便性が高い合成素材の普及にともない、竹のニーズが大きく減少しています。
その結果、近年は竹の伐採量が著しく減りました。管理が行き届かなくなった竹林は成長スピードの速さも相まってほかの木の日照を阻害し、従来の生態系に悪影響を及ぼします。根が浅く、周辺の植物の成長を妨げる竹の過剰な増殖は、土砂災害を引き起こす原因の一つです。
そんな竹害の防止・解決策として近年注目されているのがバンブーファイバー。竹から作られた素材を積極的に取り入れることで、地球環境や私たちの暮らしを守ることにもつながります。
脱プラスチックの推進
バンブーファイバーは、プラスチック・化学繊維の環境へ与える問題をカバーする次世代素材として、世界中の注目を集めています。
2022年4月1日に施行された「プラスチック資源循環法」により、脱プラスチックの推進が決定しました。「3R+Renewable」という新概念のもと、カトラリー・アメニティなどの一部のプラスチック製品が続々と有料化しています。
あわせて、製造・提供にかかわる事業者に対する取り扱い指針や判断基準が規定され、資源の循環促進が求められています。そのため、これまでプラスチックを取り扱っていた事業者は、脱プラスチックに向けてエコ素材への転換が急務です。
そこでプラスチックの代替素材になり得る素材こそ竹由来のバンブーファイバーです。プラスチックの使い勝手はそのままに、法制への対応およびSDGs活動の貢献が実現します。
プラスチック資源循環法の内容や影響をより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
関連記事>>2022年4月施行の新法案「プラスチック資源循環法」とは?対象製品や企業の対策を徹底解説!
5.バンブーファイバーを使ったグッズ・アメニティ制作でエシカルな選択を!
バンブーファイバーは、ただエコなだけではなく、独特のおしゃれな風合いとリーズナブルさも人気の秘訣です。プラスチックの代わりにバンブーファイバーを使うことは、企業ができるSDGs活動の選択肢の一つ。サステナビリティとエシカル消費が新たな価値観として定着しつつある今、バンブーファイバーを事業活動に取り入れることには大きな意味があります。
バンブーファイバーを使ったオリジナルグッズは「SUSPRO selection」へ!また、アメニティ制作に興味をお持ちなら「SUS amenity」へご相談ください。バンブーファイバーでは巾着やコップを展開しており、その他のすべての素材を合わせると既製品のラインナップは45種類以上。ロゴ入れのほか、オリジナルデザインのアメニティ制作も、コンセプトやご予算に応じてご提案します。小ロットのご注文や無料サンプルの送付も承りますので、まずはぜひお気軽にお問い合わせください。
[出典]/環境省/「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」の普及啓発ページ プラスチック資源循環/https://plastic-circulation.env.go.jp/
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